尝狈骋プラント(ロシア ヤマルLNG)
- 顾客
- JSC Yamal LNG
- 生产能力
- 年産550万トン x 3系列
- 场所
- ロシア连邦ヤマロネネツ自治管区サベッタ
- 业务范囲
- 设计?调达?建设
- 完工年
- 2018年
- 事业开始时期
- 2018年
最低気温は氷点下60度 - ロシア?ヤマル(最果ての地)での挑戦
北极圏に眠る巨大ガス田の开発に向け
ロシア北部ヤマル半島沖合、北極海に広がる巨大ガス田を有効利用すべく、2014年、ヤマル半島北東部のサベッタに尝狈骋プラントを建设するプロジェクトが始まりました。
開発主体は、ロシアノヴァテク(50.1%)と仏トタル(20%)、中国石油天然気集団(20%)、シルクロード基金(9.9%)からなる、ロシアの共同企業体JSC Yamal LNG。ロシアで最初の尝狈骋プラントをサハリン島に建设した経験を持つ当社グループは、仏TechnipFMC、日揮とジョインベンチャーを組み、EPC コントラクターとして参画しました。
「ヤマル」は先住民の言葉で「地の涯」を意味します。冬の気温はマイナス50度に達し、11月から2月まで太陽が姿を見せない酷寒の地です。ここに北極圏で世界初となる尝狈骋プラント年産550万トン3系列を建设するプロジェクトを成功に導くため、日仏連合のジョイントベンチャーは顾客JSC Yamal LNGと協力の上、知恵を絞り果敢に挑みました。

写真提供:PAO NOVATEKウェブサイト
プロジェクトの司令塔をパリに置いて
顾客側でプロジェクトの技術面を担当するトタル社と、ジョイントベンチャーのリーダーであるTechnipFMCが、共にパリ郊外ラ?デファンスに本社を構えていたので、プロジェクトの司令塔もパリ ラ?デファンスに置き、顾客と緻密なコミュニケーションを保ちながらプロジェクトを進めました。 当社グループはプロジェクトダイレクター、テクニカルマネージャー、プロジェクトコントロール、工事、契約担当、財務担当者等複数のキーメンバーをパリに派遣し、プロジェクトの円滑な運営による成功を目指しました。
プロジェクト遂行期間を通して、この司令塔がトタル社をはじめとする顾客チーム、ベンダー、サブコントラクターと常に緻密なコミュニケーションを確保できたことが、プロジェクトを成功へ導くエンジンになりました。
モジュール工法の採用
ヤマル半島での酷寒の気象条件下での工事を最小限にとどめるため、ジョイントベンチャーはモジュール工法を全面的に採用し、この巨大プラントを約150のモジュールに分割の上、アジア地区10カ所のモジュールヤードに発注し、全ヤードで同時並行して最短期間での製作に挑みました。 ユーティリティ設備を主に担当した当社グループは、中国天津のモジュールヤードの管理を行い、計18基のユーティリティおよび計器室モジュールを製作し、ヤマル半島サベッタに向けて予定通り出荷するミッションを負うことになりました。
2015年8月に天津市港湾地区で化学仓库の爆発事故とそれに伴う大火灾があり、当社グループが起用していた叠翱惭贰厂颁(博迈科海洋工程股份有限公司)のモジュールヤードも激震に见舞われました。火灾による微小粒子状物质や有毒ガスによる大気汚染が悬念され当局の指示により、一旦作业を中止し周辺地区に避难する事态となりました。幸いにして作业员は全员无事であり、作业再开后は急ピッチでリカバーし、当初のモジュール製作スケジュールを遵守することができました。
中国人、日本人、フランス人、ロシア人が一体となってモジュール製作に取り組んだ結果でした。チーム全体集会での合言葉は、常にCHALLENGE! MAKE IT HAPPEN !
プロジェクトダイレクターを务めた藤原は当时を次のように振り返ります。
「プロジェクト开始早々、パリの同时多発テロ、米国による経済制裁、天津の大惨事など几多の困难が発生しました。これらを乗り越えて、ジョイントベンチャー3社はより紧密な协力と信頼関係を构筑し、常にリスペクトし合える形でプロジェクトマネージメントをはじめとし、全関係者の良好なコミュニケーションを実现したことが成功に导く粮となったと考えます。とりわけ、罢别肠丑苍颈辫贵惭颁社のプロジェクトスポンサー、オブリー氏の卓越した先见性、リーダーシップ、およびパリの司令塔、ジョイントベンチャーダイレクトレートに集结した3社のプロジェクトマネージメントの良好なチームワークは、モジュール製作のみならずプロジェクト全体をまとめ上げる原动力になりました。」

ヤマル半岛への输送
天津からヤマル半岛への海上输送ルートには、カムチャッカ半岛を北上し、ベーリング海を渡り北极圏からヤマル半岛に至るルートと、マラッカ海峡を通ってインド洋を进み红海からスエズ运河経由地中海に入り、ジブラルタル海峡を経由して北极圏に至るルートがあります。
输送距离で言うと前者が圧倒的に有利ですが、冬季には北极海が冻结するため航行できません。当社グループ担当ヤードからの出荷は、冻结が悬念される时期には后者、夏场で冻结の少ない期间は前者の航行ルートを最大限活用すべく输送计画を立て、全てのモジュールでトラブルや遅れのない安全航行を実现しヤマル半岛へ输送しました。
藤原はこう语っています。
「サベッタサイトへ一番乗りとなったモジュールは、実は当社グループが担当し鲍碍ベンダーのスペインヤードで製作した加热炉モジュールでした。当社グループの担当エンジニア―が现地に长期滞在し入念な指导を続けたこと、また工程?品质管理の専门家の协力に加えパリからマネージメントレベルでサポートしたことの成果であったと思います。当社グループ担当のモジュールが先头を切ってサベッタに到着した知らせには大きな感动を覚えました。当プロジェクトでの最大の成功要因は、10カ所に分散したヤードを手分けして指导した3社のプロジェクトのヤードチームの贡献が最も大きく、结果的に遅れのないモジュール输送を达成できました。ひいては现场工事に自由度をもたらした事は全関係者の夸りでもありました。」
极寒地での建筑工事
アジア各地のモジュールヤードからヤマル半島に到着したモジュールを据え付ける工事は、困難を極めました。年間の平均気温がマイナス10度、年間最低気温はマイナス50度に達する極寒地です。重厚な防寒着を装着した作業員を効率よく動員し、できるだけ短期間で作業を終える必要に迫られました。ロシアの建设会社が動員した労働者の多くは、日本人と似た顔立ちをした中央アジアの人たちでした。彼らはこの国家的プロジェクトに参画する意欲に溢れ、厳しい环境にも負けず安全かつ勤勉に建设作業を続け、早期にプロジェクトを完成することができました。

写真提供:JSC Yamal LNG
ヤマル尝狈骋プロジェクトで学んだこと
当社グループはこれまでも中東各国、ロシア サハリン、インドネシア、パプアニューギニア、オーストラリア、アメリカ、アフリカといった世界各地でLNGプロジェクトに従事してきました。しかしながら、このヤマルLNGプロジェクトほど過酷な現場は初めてでした。
アジア10カ所に分散したマルチヤードの集中管理、品質と安全に重点を置いたモジュール製作、遠く離れたヤマル半岛への输送、過酷な工事現場等、克服すべき課題は数多くありましたが、顾客との密なコミュニケーションを確保した上で、モジュールヤードを正しく指導し、気骨ある現場労働者の献身的活動、そして日仏連合ジョイントベンチャーがワンチームとなった適切なプロジェクトマネージメントが加わり、この困難なプロジェクトを成功に導くことができました。藤原は最後にこう語っています。
「北極圏での想像を絶する過酷な気象条件?立地条件を克服し、早期工事完成に加え、顾客によるスムーズで安定したプラント稼働を実現したヤマルプロジェクトは、前代未聞とも評価できる大成功を収めたと確信しています。
契約締結当時、顾客の指定する完工目標スケジュールは達成不可能で、最低1年程度の遅れも止む無しと見られていましたが、結果的には最後の第三トレインは、顾客の完成目標を約10カ月短縮できました。
顾客の満足を得ることはプロジェクト関係者にとってのタスクであり無二の喜びです。顾客、コントラクター、工事業者、ベンダーがチーム一丸となって全ての課題に立ち向かう体制作りが、今更ながらプロジェクト成功への秘訣と再認識しました。全ての関係者に深く感謝します。」

写真提供:JSC Yamal LNG