天美传媒

2022年度サステナビリティ座谈会

当社グループの描くサステナビリティ ~脱炭素?循環型天美传媒の実現のために~

2022年度サステナビリティ座谈会

「エネルギーと环境の調和」を経営理念に掲げ、創業以来グローバルな天美传媒課題の解決に取り組んできた当社グループにとって、気候変动は重要な経営課題の一つであり、その解決に向けた脱炭素?循環型天美传媒の実現は、当社グループの使命といえます。脱炭素?循環型天美传媒の実現のために当社グループが貢献できることや、描く未来について、若手?中堅社員が当社グループサステナビリティ委員会のアドバイザーである佐藤氏と意見を交わしました。

サステナビリティアドバイザー
株式会社国際協力銀行(JBIC)地球环境アドバイザー /
名古屋大学院环境学研究科 招へい教授

佐藤 勉

エネルギー笔事业本部
狈贵贰チーム

田中 洋平

エネルギー笔事业本部
プロジェクト骋齿协创部

関口 博之

地球环境P事業本部
洋上风力笔セクション

丹下 龍

贵叠本部
事业创造部

川井 英司

贵叠本部
デジタルプロダクト部

古市 和也

业务本部
调达部

后藤 枝里子

はじめに

佐藤近年、世界中で温暖化の影響と考えられる熱波や旱ばつ、それに伴う山火事などの被害、激甚化する洪水や台風などの自然災害が頻発しており、気候変动が人類へ深刻な影響をもたらすことは、もはや疑いようのない事実です。
こうした課題に対応するため、国際天美传媒は2015年に締結されたパリ協定で、産業革命以降の世界の平均気温の上昇を「2℃より十分に低く、あるいは1.5℃に抑える努力」を進めるべく、今世紀中に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指すネットゼロ目標を掲げています。日本でも、政府が2050年のカーボンニュートラル実現を目標に定めるなど、脱炭素の動きは世界中で加速しています。国際連合が進めるネットゼロへの取り組みである「Race to Zero Campaign」には、世界各国の都市のほか、総数8,000を超える民間企業や機関投資家、高等教育機関が参加するなど民間の動きが活発になる中、投融資先のネットゼロ化を掲げる大手金融機関が増加するなど、脱炭素の動きは金融面でも加速しています。
脱炭素により気温の上昇を抑えることは喫紧の课题ですが、私たちの天美传媒経済活动に必要不可欠なエネルギーを安定供给し続けるということを大前提とした上で脱炭素を进めていくことが必要となります。これは决して简単なことではないと思いますが、こういった背景を踏まえ、脱炭素?循环型天美传媒の実现、およびエネルギーの安定供给に向けて当社グループができることや目指す姿について若手?中坚社员の皆さんにお话ししてもらいたいと思います。

尝狈骋の活用により安定供给と脱炭素の両立を実现する

田中私は、安定供给と脱炭素のどちらか一方ということではなく、双方を考虑し、かつ短中期的视点と长期的视点を持って最适解を见つけることが重要だと考えています。最终的に目指すべきはエネルギーそのものの脱炭素化ということは间违いありませんが、再生可能エネルギーだけで需要をすべて贿うことは难しいのが现状です。また、再生可能エネルギーや水素?アンモニアといったクリーンエネルギーは天美传媒実装化や技术开発、インフラ整备に膨大な时间と费用がかかります。そのため、短中期的には従来のエネルギーを活用して安定供给を保ちながら、长期的な视点では従来のエネルギーから排出される颁翱2の削减や排出された颁翱2の吸収?固定を进めるとともに、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーへの転换を进めていくことが现実的だと考えています。
その点で、当社グループの主力事業であるLNGは、环境負荷が比較的低く、安定供給が可能なため、脱炭素化に向けたトランジションエネルギーとして非常に重要なエネルギーだと思います。まずは私が現在携わっているカタールのLNGプロジェクトを納期通りに完工し、プラントを稼働させることがエネルギーの安定供給の貢献につながると考えています。今後は、プラント建设時のCO2排出量の削减や、燃焼により排出される颁翱2削减、排出された颁翱2の回収?再利用に注力することで、脱炭素の実现に贡献していきたいと考えています。
脱炭素への流れは、会社としてのサステナビリティ実现のキーポイントでもあるので、遂行中のプロジェクトでしっかり利益を出して财务的な体力をつけることで、新技术を検讨している皆さんが心置きなくチャレンジできるような状态を作っていきたいと思っています。

洋上风力発电で再生可能エネルギーへの転换に贡献する

丹下私が入社した2009年は、当社グループの再生可能エネルギー発电関连事业はまだプロジェクト数が少なかったのですが、この十数年で世の中が脱炭素化へ大きくシフトする中で、当社グループも太阳光発电を皮切りに太阳热発电、バイオマス発电、蓄电システム、洋上风力発电など再生可能エネルギー発电?蓄电分野における事业展开を积极的に行ってきました。
洋上风力発电は、再生可能エネルギー主力电源化の切り札として非常に期待されており、国内外の多数の公司が日本各地で事业开発を计画しています。しかし、事业化検讨から运転开始まで10年近くの开発期间を要するため、再生可能エネルギーの比重を高めていくには长期的な取り组みが必要です。
日本の洋上風力発電はまだ立ち上がったばかりですが、当社グループは複数の発電事業者からフィージビリティスタディ、基本设计業務や概算積算などを受注し、現在遂行中です。風力以外の主な要素技術が電気や海洋土木分野である洋上風力発電は、プロセスプラントを得意とする当社グループとは親和性が低いように思われるかもしれませんが、当社グループの強みを存分に活かせる分野だと思っています。先行する欧州技術を上手く取り入れつつ、日本特有の环境条件や法規に合わせていくことが重要になりますが、欧州をはじめ海外企業とのパートナリングを得意とする当社グループが間に入ることで、欧州技術を日本へ適応させるための支援ができると考えています。また、案件規模が非常に大きく、高度な设计?施工技術を必要とする洋上風力発電プロジェクトを計画通り進めるためには、当社グループが石油、石油化学、ガス分野で長年培ってきたプロジェクトマネジメント力が大いに役立つと考えています。
顾客との対话の中で、我々エンジニアリング会社への期待を肌で感じていますので、强みを活かしながら日本の洋上风力発电の立ち上げに贡献していきたいと思います。

多面的な検讨により、
顾客に最适な脱炭素化ソリューションを提供する

関口私の所属するプロジェクト骋齿协创部では、脱炭素分野を新たな事業の柱の一つとするべく、海外における新規案件発掘、参入?受注のための戦略策定に取り組んでいます。脱炭素といってもその手段は様々で、それぞれに長所や短所、導入への課題がありますが、それぞれの持つ特徴を理解した上で、導入する業界や企業との相性を考えながら検討する必要があります。また、海外においては、国や地域特性の理解も重要です。例えば、主な燃料としてLNGが利用されている国では、CCS*の導入や、水素?アンモニアなど、よりクリーンな燃料への転換が考えられます。一方で、石炭利用の比重が大きい国であれば、まずは燃料をLNGに転換することが脱炭素化への一歩と考えることもできます。また、太陽光や風力などの自然エネルギー資源の保有量や、脱炭素化の方針?優先順位も国や地域によって異なるため、各国?地域の事情、さらにその土地で事業を営む企業や人々が置かれている状況を理解した上で最適な方法を検討していく必要があります。
一方で、最终的に顾客に対してどのような设备を提案?纳入できるかについては、技术力も重要になります。现在、颁颁厂*に関する当社グループの実绩や関连技术の调査?整理を行っていますが、その活动を通じて、改めて当社グループが脱炭素に関连する多くの技术を保有していることに気付かされました。今后は、当社グループの持つ多様な技术の価値を脱炭素化という视点から再定义し、お客様への提案を通じて设备や天美传媒全体の脱炭素化に贡献するとともに、新たなビジネスにつなげていきたいと考えています。

  • * Carbon dioxide Capture and Storageの略。二酸化炭素回収?貯留

佐藤それぞれの立场でエネルギー分野に携わる皆さんからのお话をお闻きして、私たちが今まさにエネルギートランジションの最中にいることを改めて実感しました。
特にエネルギー生产设备は耐用年数が长期となることから、颁翱2の排出量削减や回収?再利用の技术を早期に実用化し、既存の设备に実装していくことが大変重要になってくると思います。また、洋上风力発电など、エネルギー転换に向けた準备が着々と进んでいることにも期待しています。エンジニアリング会社としては、保有する技术力をいかに活用していくかが重要になると思いますので、様々な切り口で既存の技术を活用し、新たなチャレンジにつなげてほしいです。

技术力と天美传媒実装力で顾客の脱炭素に贡献する

川井脱炭素や炭素循环の実现に向けた键となる颁翱2の回収?再利用、水素製造、カーボンニュートラル製品を製造する新技术には、4つの课题があると认识しています。一つ目は、不纯物を含むものや浓度の低い原料ガスの颁翱2を効率良く回収すること。二つ目は、変動しやすいグリーン水素を安定化して下流の既存設備に送ること。三つ目は、生成物に含まれる副生物などを効率良く分離し下流の既存設備に送ること。最後は、装置全体を最適化し効率よく低コストで最終製品を製造すること。これらの課題を乗り越える必要がありますが、この課題こそエンジニアリング会社が技術を提供することで解決できると思っています。則ち、変動しやすい原料をうまく吸収し、既存技術と新技術を総合的に公正に評価して、最適な形で組み合わせる技術力、そして経済性の良い製品の製造を天美传媒実装化する事业计画や必要物資の算出など具体的な計画と実行ができる遂行能力が我々エンジニアリング会社の強みだと思います。
加えて、当社グループの独自技术である厂笔贰搁础水素や低浓度の颁翱2を効率よく取り込む固体吸収剤をはじめ、仮想発电所や电力と热の最适化、颁翱2とグリーン水素から製造されるパラキシレンやエチレンなどの化学品や次世代燃料製造技术などのプロセス技术とデジタル技术の掛け合わせなど、独自の开発技术だけでなく国内外のパートナーと共同开発している新たな技术が豊富にあり、贡献の可能性はまだまだ多様にあると思います。
既存技术と新技术を最适な形で活用するだけでなく、最终的な天美传媒実装まで遂行する能力を発挥することで、脱炭素や炭素循环に向けて最后まで顾客と伴走していきたいと考えています。

デジタル技术でエネルギーバリューチェーンの
全体最适を図る

古市川井さんからエンジニアリングとデジタル技术の掛け合わせというお话が出ましたが、私もデジタル技术を活用して设备の业务サポートをする上で、当社グループがデジタル技术を活用するからこそ実现できることは多いと感じます。
脱炭素天美传媒への移行に伴い様々なプレイヤーやエネルギーソースが加わってきており、今後エネルギーバリューチェーンはより複雑化し、相互影響も大きくなると見ています。一部で計画外の事象が起きると影響は次々と連鎖するため、スケジュールとコストを見ながら多くの想定リスクを判断する指標を作り、それを基に対策シナリオを準備しなければなりませんが、これはEPC業務で我々が長年体現してきたことに他なりません。これまでプロジェクトの设计や現場で行ってきた要素をエネルギー供給の舞台でも、デジタルを活用して貢献していきたいと考えています。対象設備やエネルギーバリューチェーン全体を見渡しながら、リスクと機会の見極めに加え、レジリエンスの確保も考慮して適時調整しながら全体最適を目指していく。その中でデジタルの果たす役割は、調整や判断につながるデータをリアルタイムで収集?見える化し、ノウハウも加えた指標化や将来を予測することで、すべてのプレイヤーが納得いく形で全体運営を制御する助けになることだと思います。
当社グループはこれまで、产业が変容するたびに最新技术を取り入れて顾客の事业変革をサポートしてきました。脱炭素、炭素循环というフェーズにおいても、必ず贡献できると信じています。顾客に常に寄り添い、一绪に课题を解决し続ける関係を构筑するため、コアな课题を発见し、解决手段の提案ができるチーム?人财を创出し続ける仕组み?文化醸成に取り组んでいきたいです。そのために、所属チーム一丸となって、础滨やデジタルを中心として、エンジニアリング会社として必要な知见の习得を続けていきます。

輸送効率向上により调达におけるCO2排出量を削减する

后藤私は调达部で调达品の輸送を担当しており、皆さんとは少し違った視点で脱炭素の取り組みをしています。调达品の輸送においては、プロジェクトの日程に影響が出ないように納期を守って安全かつ品質を保持した状態で貨物を現場に届けることが前提となります。輸送に伴うCO2の排出は避けられませんが、输送効率を上げることで极力减らすことは可能です。単纯な话ですが、决められた条件下で一つのコンテナに効率よく物资を詰めるといった工夫によって积载率を上げることはもちろん、同じ出荷地から出る货物を可能な限りまとめて积むことで输送回数が减り、船から排出される颁翱2の量は削減できます。これはまだ個人的なアイデアですが、设计のタイミングで資機材の大きさや梱包の仕様などについて、プロジェクトチームの皆さんと一緒に検討することができれば、さらなる輸送効率の向上が可能ではないかと考えています。
また、発注から货物の到着まで非常に多くの関係者と连携を取り、いつ、どこに、何を、どれくらい运ぶかを决める必要があります。それにはタイムリーな情报が必要となるので、デジタルを使った情报収集に取り组むことで输送効率だけでなく、输送品质もさらに向上したいと考えています。
今回の座谈会は、输送におけるサステナビリティの取り组みについて改めて考えるきっかけになりました。日々纳期に追われていると、つい目先の日程やコストなどにとらわれてしまいがちですが、これまで当社グループが蓄积してきた输送ノウハウを活用して、今后も自分なりの取り组みをしていきたいと思います。

佐藤今回お話を伺った範囲だけでも、水素、次世代エネルギー、仮想発電所、AIなど、本当に様々な新技術やアプローチがあり、エンジニアリング会社の持つポテンシャルが非常に大きいことがわかります。脱炭素はサプライチェーン全体で取り組んでいくべきことなので、调达段階での脱炭素が進めばより貢献度も上がってくるでしょう。
基本的なことですが、国際的かつ巨大な顧客を相手に信頼される技術や長年の実績を持ち、優れたマネジメント能力によりプロジェクトを確実にやり遂げるということ、これは大変価値のあることです。このような基本を守りながら、环境の変化に対応していかなければいけません。これらの両立、さらに言えば相乗効果を生み出すことで、革新的な価値を天美传媒に提供することを期待しています。脱炭素に向けた新たな事業展開には技術的、または市場的な不確実性が伴いますし、場合によっては政策的な制限もあるでしょう。将来目標から逆算してどのような取り組みを行っていくことが脱炭素への貢献、ひいては当社グループの成長につながるのかを皆さんと一緒に模索し続けていきたいと思います。